公益社団法人 日本小児保健協会

協会活動助成

(更新:07.10.10)

小児保健協会活動助成 授賞報告

平成19年 協会活動助成授賞報告

(社)日本小児保健協会
協会活動担当理事 大西 文子


 平成15年度より小児保健協会活動の一環として設けられた研究助成、実践活動助成、発達臨床研究賞が各選考委員会の審議を経て決定しましたので報告致します。
 研究助成は、平成19年6月28日に選考委員会(委員長 中村 肇氏)が開催され、第53回日本小児保健学会(平成18年)の一般演題の中から、座長推薦を受けた19題について慎重に審議した結果、池田友美氏に決定しました。
  実践活動助成は、平成19年7月5日に選考委員会(委員長 加藤達夫氏)が開催され、各支部団体より応募のあった8団体の活動内容について審議した結果、松本壽通氏:「福岡県小児保健研究会」に決定しました。
  発達臨床研究賞は、平成19年7月3日に選考委員会(委員長 加藤達夫氏)が開催され、平成18年度の本協会機関誌『小児保健研究』に掲載された論文の中から、委員が事前に推薦した5編を対象に審議し、大岡貴史氏の論文に決定しました。
  なお、これらについては、理事会で承認され、第54回日本小児保健学会総会(群馬県前橋市:平成19年9月21日(金))にて授賞式を行いました。

授賞者および授賞理由

第4回研究助成
池田友美・他(兵庫大学・他)
「肢体不自由養護学校における看護師と養護教諭の職務に関する調査」

推薦理由:この論文は、特別支援教育体制への移行という教育行政の転換期において、異職種連携の基盤となる教師・看護師・養護教諭における相互の役割認知に着目したタイムリーな研究である。全国の肢体不自由学校における医療的ケアおよび健康管理に関する教師・看護師・養護教諭の業務の実態と相互の望ましい職務のあり方を調査している。
 その結果、看護師が配置されていない学校、および教員が医療的ケアを実施している学校が多かった。また、看護師は医療的ケアを必要とする児童生徒への対応が主であった。養護教諭は、現在養護教諭が担っている医療に関するコーディネーターは看護師の方が望ましく、養護教諭は本来の学校保健全体のコーディネーターを担うべきと考えていた。
 本研究は、現在クローズアップされている地域における学校保健のあり方に示唆を与えるものであり、我が国の小児保健の水準向上に寄与しうる研究内容である。

(文責:中村 肇)

第5回実践活動助成
福岡県小児保健研究会 松本壽通 (松本小児科医院)
活動名:「福岡地区小児保健研究会」
 

推薦理由:
 福岡市の福岡地区小児科医会乳幼児保健委員会を結成され、乳幼児健診システムの個人健診システムの開発とともに、福岡県小児保健研究会で行われてきた20年間の着実な実績において健診技術の向上および均一化を図り、かつ具体的でわかりやすい「乳幼児健診マニュアル」の作成をされており、全国的にも注目され幅広く使用されている。また、貴協会は九州大学医学部医療情報部との共同研究においてユニークな発想でのコホート調査も行っており、乳幼児健診システムの個人システムの開発のためのデータ解析が継続されている。この長年にわたり実施されてきた功績が高く評価された。
 

(文責:加藤達夫)

第5回発達臨床研究賞
大岡貴史・他(昭和大学歯学部口腔衛生学教室):「幼児期における箸を用いた食べ方の発達過程〜手指の微細運動と食物捕捉時の箸の動きについての縦断観察〜」  

(小児保健研究,569-576,Vol.65,No.4 2006.)
推薦理由:
 本論文は幼児期における箸を用いた食べ方の発達過程について記述され、研究方法は観察法を用いて縦断的かつ丁寧に観察されており、幼児期の手指の微細運動発達状況と箸を用いた食事のしつけについて貴重な示唆が与えられた。また、箸の持ち方と鉛筆の持ち方において関係性があることも明らかとなり、幼児期の基本的生活習慣への確立に向けたしつけのあり方も今後の課題として示唆するものである。以上の研究成果は小児保健への貢献、独創性、実証的研究であること等の観点から、発達臨床研究賞受賞にふさわしい論文であると評価された。

(文責:加藤達夫)


平成19年度小児保健協会活動助成選考委員会

○ 研究助成選考委員会
委員長: 中村 肇
副委員長: 大西 文子
委員長代行: 城 宏輔
委 員:
山崎 嘉久、浜中 喜代、奈良間美保、鎌田 尚子、谷村 雅子
(協会活動担当幹事)飛田 正俊、近藤 洋子、太田百合子、堀田 法子

○ 実践活動選考委員会
委員長: 加藤 達夫
副委員長: 大西 文子
委員長代行: 長嶋 正實
委 員:
倉橋 俊至、梶山 祥子、三木とみ子
(協会活動担当幹事)飛田 正俊、近藤 洋子、太田百合子、堀田 法子

○ 発達臨床研究賞
委員長: 加藤 達夫
副委員長: 大西 文子
委員長代行: 吉田 弘道
委 員:
衞藤 隆、横井 茂夫、中村 敬、向井 美穗、塚原 洋子
(協会活動担当幹事)飛田 正俊、近藤 洋子、太田百合子、 堀田 法子